どーも。60ヶ月でFIREを目指すサラリーマン青井三太です。
先日、AmazonのPrime Readingで無料だった『東京貧困女子』というルポルタージュを読んでみました。
離婚や奨学金をきっかけに貧困層に転落してしまった複数人の女性のインタビューで構成されています。
週刊誌的な下世話な話ばかりかと思っていたら、思った以上に真面目で深い内容で、なかなかに引き込まれて読了しました。個人的にいろいろと学ぶべきことも多かったのでご紹介したいと思います。
奨学金制度の闇
バブル以降、失われた30年という景気の低迷の中で、特に非正規の割合の多い女性。(女性の活躍とは言いながら正社員でも安い給料で雇われている人も多いと思います。)
そんな女性たちが、両親の離婚や自分の離婚、妊娠、借金、転職失敗、パワハラ、大きな病気、親の介護といったちょっとしたキッカケで、収入が支出に追いつかなくなり、貧困の世界に落ちてしまった女性たちのルポタージュです。
もちろん記事になる強いエピソードを持つヒトばかりを選んで本にしているので、1,000人に一人の極端な事例が集まっているかもしれません。
本の中で、“奨学金制度の闇”が掘り下げられていて、詳しくない分野だったのでとても勉強になりました。
経済的理由によって就学困難な学生に学資の貸与をしていた日本育英会に、政府がテコ入れをしたのが2004年だ。日本育英会が廃止されて、独立行政法人日本学生支援機構に改編された。
ここから“大学奨学金”は変貌する。日本学生支援機構は財政投融資や民間資金を財源にして、奨学金制度を金融事業として展開した。年利は上限3%、奨学金とは名ばかりで利子で利益をあげる金融ビジネスとなった。
奨学金の実態は学生ローンであり、支援や給付を想像させる聞こえのいい単語がビジネスに利用されたことになる。
2015年には学生本人や連帯保証人の自己破産が相次いで社会問題にもなっているそうです。
インタビューされたひとりは、父親に総額1,000万以上の奨学金を借金させられ、半分以上を父親の生活費に使われているという酷いものもありました。
先日ネットニュースで、いわゆるFランの私立大の卒業生ほど学生ローン破綻をする割合が高いという統計データをみました。そういった人たちが女子なら風俗、男子なら闇バイトに手を出すしかない。というのはとても説得力があります。
このほかにも、“介護業界の闇”や“官製ワーキングプア”なども掘り下げられており、現在の貧困問題は、バブル崩壊後の日本政府の政策の犠牲になっている人たちが少なくないということがとてもよくわかります。
階級社会
本の中で「階級社会」という言葉が紹介されていました。カースト制のような階層が日本にも生まれているというものだそうです。
「東大生の親の平均年収が950万円以上」というのがニュースになりましたが、子供の学力には親の経済力の経済力の影響が強く、高学歴の子どもたちはまた高収入の階層になる。逆に、非正規労働者はカーストの最下層である「アンダークラス」に分類され、一度アンダークラスになるとほとんど這い上がれることはないそうです。
うちの場合は、子供がが小さい頃からかなりの節約を続けてきているので、なんとか中間層に留まることができているわけですが、
やはりコロナの時には仕事がなくなる恐怖を味わいましたし、その時に実際仕事がなくなってしまっていたり、自分が病気になってしまっていたらと思うと、まったく他人事ではない話だと思いました。
まとめ
以上、結構衝撃をうけた本『東京貧困女子』について書いてみました。
ここ数年の物価上昇での家計の圧迫を体感している身としては、奨学金が頭をよぎることもありました。
家のローンを組んでいる場合、そのローンを抱えながら1,000万〜2,000万円かかるといわれる学費を用意することを考えなければいけないわけです。(しかもこれから金利が上がっていきます。)
読んだおかげで、副業を頑張るモチベーションとなりました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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